[ワシントン 15日 ロイター]

 米国の農業団体は15日、環太平洋連携協定(TPP)交渉への日本の参加が認められた場合、日本の農産物関税の大部分について段階的な廃止を望むと表明した。

日本の農業団体は農産物の関税撤廃に強く反対している。

全米豚肉生産者協議会(NPPC)の国際取引部門バイスプレジデント、ニック・ジョルダーノ氏は、日本の交渉参加への支持を表明する記者会見で、「日本側にセンシティブな問題があることをわれわれは知っている」と述べた上で、「米国と自由貿易協定を結ぶ場合は(関税を)ゼロとすべきだ」と語った。

日本政府は先週、TPPへの交渉参加に向けた米政府との事前協議で正式合意し、参加に向け大きなハードルを越えた。日本の参加には、すでに交渉に参加している他の数カ国から支持を取り付ける必要がまだある。

交渉に参加している11カ国はカナダ、米国、メキシコ、ペルー、チリ、ニュージーランド、オーストラリア、シンガポール、マレーシア、ベトナム、ブルネイ。

日本は米国から輸入する農産物の多くの主要品目に対し、10%以上の関税を適用している。たとえば、牛肉には38.5%、オレンジには16─32%、プロセスチーズには40%の関税が適用されている。

2012会計年度の米国から日本への農産物輸出額は約138億ドルで、2011年度は139億ドルだった。

日本の成長戦略の一環でTPP交渉参加を推進してきた安倍晋三首相は、コメ、牛肉、豚肉、砂糖、乳製品の農産物5品目については「センシティブ品目」として関税撤廃の例外とするよう、自民党内から圧力を受けている。

コメをめぐっては、日本政府は過去の貿易交渉でも市場開放に強く抵抗し、1994年のウルグアイ・ラウンドで最低限の輸入に合意したものの、輸入米の大半は消費者に販売されることはなく、動物飼料や援助用食料に回されている。最低輸入量を超える輸入米には700%以上の関税が適用されている。

米国のコメ産業界を代表するUSAライス連合会のボブ・カミングス最高執行責任者(COO)は「われわれはコメが日本で非常にセンシティブな分野であることを長く理解している」とした上で、「交渉の最後に、アメリカ米の日本へのアクセスが量と質の面で大幅に向上することを期待している」と述べた。