追い風が吹いた。

綱とりに挑む大関稀勢の里(30=田子ノ浦)は、最初の大関対決となった照ノ富士(24=伊勢ケ浜)を1分24秒8の長い相撲で制して1敗を守った。

「思い切っていくしかない。攻めようと思った」。右上手を引いて、半身となった相手をじっくりと攻略。時間こそ長かったが、危なげない相撲で制した。

すると直後に同じく1敗だった、横綱白鵬(31=宮城野)が勢(29=伊勢ノ海)に、横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)が嘉風(34=尾車)に、いずれも金星を配給する波乱が起こった。

1敗は弟弟子の高安(26=田子ノ浦)と2人だけ。

土俵下で両横綱の相撲を見届けた稀勢の里は「集中してやるだけです。明日も」とだけ答えた。

9日目で、白鵬を上回ってトップに立つのは3度目。過去2回はいずれも、ほかの力士に逆転優勝をさらわれている。それだけに「変わらずです」と、集中を切らすことはなかった。

(日刊スポーツ)